和の法則・積の法則
和の法則とは、以下のことを指します。
よくある例えになりますが、を和食4メニュー、を洋食5メニューとし、その中から1つメニューを選ぶ場合、和食と洋食は同時に選べないので、和の法則よりその場合の数は通りとなります。
次に、積の法則とは以下のことを指します。
こちらはをサンドイッチ3種、をドリンク2種とし、どちらからも1つずつ選ぶ場合、サンドイッチ1つに対し2種のドリンクが対応する(その時点で2通りの組み合わせが生まれる)ので、積の法則よりその場合の数は通りとなります。
以上2つのことは日常生活でもよくやることを数学的に述べたようなものですね。
さて、ここからは(正しいかどうかは分かりませんが)和の法則が実は包除原理に対応しているということを述べていきます。
(包除原理についてはこちら→包除原理について少し解説 - 数学的なアレ。)
集合の要素数をと表記することにすると、包除原理とは以下のことでした。
ただし、のとき、とします。
ちなみに空集合の記号には様々なものがありますが、ここではギリシャ文字の(ファイ)を使わせて頂きます。
ここで、事象を集合に、の起こり方を集合の要素数に対応付けます。
すると、(この辺りが強引な気がしますが)事象の起こり方はに対応します。
そして、前述の通りに対応付けると事象の起こり方は、事象の起こり方はに対応します。
和の法則では「またはの起こり方は」、包除原理では「」で、この2つは(対応付けにのっとれば)かなり似ています。あとはの項をにすれば良いのですが、ここで和の法則の条件「事象と事象が同時に起こらない」が効いてきます。これは言い換えれば「かつは起こらない」、つまりとなります。空集合の要素数はに等しいため、となります。
というわけで、この場合の包除原理の式は
となり、今回の対応付けの上で考えると両者は一致します!
もしかすると、事象と事象の両者に共通部分がある場合も同様に成り立つかもしれません。
仮にこれが正しいとしても、数学的には当たり前の事実かもしれませんがとりあえず書いておきました。
積の法則はおまけ的存在になりましたが、正直積の法則については上記のような対応がまだ見つけきれていないので、今回はこの辺で。